KIYOMI SOKOLOVA-YAMASHITA

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ソコロワ山下聖美 文芸研究室

LATEST ENTRIES

林芙美子と京都 その1

週末の京都、第一の目的は 京都造形芸術大学です。 志賀公江先生と牛田あや美さんが勤務する マンガ学科へお邪魔しました。 清水先生が講演をし、私と藤野くんは後ろで日芸の学生たちとの 反応の比較などを観察。 講演終了後は大学を見学。 京都の街…

林芙美子『憂愁日記』にみる「死」の日

『憂愁日記』読了。 これも全集には入っていませんが、とても面白い作品。 パリ滞在から、船での帰国、そして東京での生活から父の死まで 芙美子独特の〈生活力〉に満ちた文体で描かれています。 気になるのが、6月28日の記述。↓ 6月28日と…

林芙美子とペン部隊

今年の研究実習は、盛りだくさんな企画ばかり。 林芙美子関連、日野日出志展示、金のたまご文学賞運営、 そして「Literary Arts」作成など、週一の授業では 足りないくらいです。 先週は国会図書館にてリサーチ実習、 本日は大学にて林芙美…

林芙美子と満州 その4 「戦争があんまり好きぢゃない」

林芙美子の『哈爾賓散歩』には 次のようにも書かれています。 「日露戦争の跡も見て来たかったのですが、 小心者の私は、戦争があんまり好きぢゃないので、 旅順の二百三高地へはわざと行かないで止めてしまひました。」  日本人にとっては栄光(?)の…

林芙美子と満州 その3 満鉄本社と大和ホテル

大連に降り立った芙美子はすぐに、 満鉄本社に向かいます。 今も残る満鉄本社建物。 ここで芙美子は長春までの鉄道切符を買おうと しますが、「個人の場合はダメ」と言われてしまったようです。 (しかし、その後、理事にかけあって切符を手にする芙美…

林芙美子と満州 その2 「大連は素晴らしくいい町です」

『哈爾濱散歩』では不安な思いをもらしていた 芙美子ですが、8月27日に夫の手塚緑敏にあてた 絵葉書では、大連を満喫している 様子をこんなふうに、記しています。 「大連は素晴らしくいい町です。 朱色と緑の町、アカシヤの並木道を 白い馬車に乗っ…

林芙美子と満州 その1 大連に到着!

現在、林芙美子とアジア諸国との関連を調査中。 本日から2泊3日で中国・大連に調査旅行です。 林芙美子が初めて満州を訪れたのは 昭和5年8月中旬とされています。 最近、久保卓哉先生の調査で、 東京を出発したのは8月20日であることが判明しまし…

林芙美子『田園日記』と倶知安

林芙美子の長編小説『田園日記』には 北海道の大地が登場します。 芙美子は北海道とロシアのイメージを重ね合わせたのか、 物語の中でトルストイやドストエフスキーなどに触れており、 ちょっと興味深いものがあります。 北海道の中でもとくに倶知安、…

新学期

新学期がはじまりあっという間にばたばたと時が流れ・・・ 美し過ぎて少し彼岸っぽい所沢校舎。 フレッシュな新入生と新しいゼミとの顔合わせがあったり・・ 江古田のゼミ3も決定。 ゼミ雑誌の打ち合わせをしたり・・ 疲れたのでサイゼリアでデザ…

林芙美子『女の日記』と横浜

この一週間、大学と新宿歴史博物館の往復を繰り返し、 ガイダンスや授業のスタートにばたばたしていましたが・・・ 林芙美子の初版講読も続けています。 『薔薇』には、「薔薇」と「女の日記」が収録されています。 とくに「女の日記」、面白いです。 …

林芙美子処女詩集『蒼馬を見たり』出版会記念会をした「前川」

昭和四年七月七日、林芙美子の処女詩集『蒼馬を見たり』 の出版記念会が、駒形の鰻屋「前川」にて行われました。 「前川」は、今も営業中。 当時の場所は現在はこのように 石碑が建つだけですが、 すぐそばの川沿いに、立派なお店が建っています。 …

3月15日付「じゃかるた新聞」

3月15日付の「じゃかるた新聞」に、 インドネシア大学での国際シンポジウムの記事が掲載。 ジャカルタでの国際シンポジウムと言えば、 本日、国会図書館にて、本当ーにばったりと 同じゲストスピーカーであった歴史学者の内海孝先生と再会しました。…

林芙美子『女の復活』と大磯

林芙美子の戦中期作品をなるべく初版で読むことにしました。 『女の復活』は、南方従軍に行く直前に「前書き」などを 書き、出版作業をしていたもの。 南方に行く直前の芙美子の感覚、 そして、普通の人々がどのように戦争という日常を 生きていたのか…

林芙美子全集を作りたい

年度末の今、来年度の研究計画や授業のことをぐるぐると考えています。 ぐるぐるぐるぐる考えて一番強く思ったのは 「林芙美子全集を作りたいな」ということ。 もちろん、一年でできることではなく、大きな計画に なるのですが・・・ 不思議なもので、こ…

松本俊夫先生を囲む会

映像作家、松本俊夫先生を囲む会に出席しました。 松本先生には、原稿を書いていただいたり、授業に参加していただいたり、 いろいろなお話を聞かせていただいたりと、 本当にお世話になりました! 会場には、松本先生の教え子の方々がたくさんいらして…

林芙美子資料収集家・加藤誠一さんと望月雅彦さん

卒業式も終わり、来年度の体制へ向けての準備を 進めつつある研究室に、お客様がいらっしゃいました。 林芙美子の文献を多く持たれている加藤誠一さんと 『林芙美子とボルネオ島』の著者、望月雅彦さんです。 清水先生、図書課長と五人で、 林芙美子に…

芸術学部紀要 55号

日本大学芸術学部紀要 55号 「林芙美子の南方従軍についての現地調査報告① インドネシア・トラワス村」を書きました。 …

ジャカルタの皆様

取材に来て頂いた「じゃかるた新聞」副編集長・蓜島さん(左) と、日本からわざわざ来てくれた文芸学科一年の原田くんとお母様。 原田くんのお母様はインドネシアの方。 ジャカルタにて、文芸学科の先輩・蓜島さんと後輩・原田くんが 出会いました! …

シンポジウム二日目

シンポジウム二日目。 スケジュールは以下です。↓ Session III : Economy, Business and Cultural and Society   1st Speaker Dr. Tirta Mursitama; “Ja…

JICA 白川さん

昨夏に、パダンの空港でお世話になった JICAの白川さんと、これまた再会。 日本料理店にて夕食を共にしました。 写真撮影はどうにか復活した藤野くん。 (ダウンの原因は「大腸菌の入れ替えだね」と白川さんから 貴重なアドバイスを頂きました。)…

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山下聖美の著作