15Aug
いよいよトラワス。
林芙美子は昭和18年1月12日~17日まで
トラワスに滞在し、その後ももう一度トラワスを訪れた
という説もある。
トラワス村の村長の家に宿泊し、近隣をみてまわった記録が
メモや手帳に残されている。
一方で、雑誌にもトラワスを題材にした作品を書いている。
トラワス村、と言っても、実は少々ややこしく、
まずはそこを明らかにすることからスタート。
当時の「村」と現在の「村」は異なる。
当時は、「村」のなかにいくつかの「区」が存在したらしい。
トラワス村の中に「トラワス区」とか「タミヤチン区」などがあった。
現在は、「区」の中に「村」がある。
トラワス区の中に「トラワス村」や「タミヤチン村」があるのだ。
つまり、芙美子が当時宿泊したトラワス村の村長とは、
現在の「村」の村長ではなく、もっと大きい「区」の長となる。
ややこしい・・・
さて、芙美子は1月17日に「ブッダ」を見た、と記録に残している。
さらに作品「南の田園」に「空から降ってきた佛陀」として
仰向けになった佛陀のことを詳しく描いている。
仰向けになった佛陀・・・?
ありました!
1990年に仰向けの状態から起こされたとのこと
だが、確かに昔は仰向けだったそうだ。
山道をのぼり・・・
昔は仰向けだった佛陀。
ちなみにトラワス一帯は、風がそよそよ、すずしくて、
本当に気持ち良い。芙美子も書いているように、
信州のようなのです。
ここならばもう一度訪れても良いかなと
思った芙美子の気持ちがわかる。